今日は何の日?~マンガで覚えるたのしい記念日~ 第33回 4月23日は「子ども読書の日」
カレンダーを見ると「○○の日」と書いてあり、その日が何かの記念日になっていると気が付くことがあります。何かの日だと知るだけで、ちょっと今日が特別に感じて何かしたくなるもの。そんなときは、記念日に関係したマンガを読んでみるのはどうでしょう。本日4月23日は「子ども読書の日」にちなんで、児童文学のコミカライズ作品をご紹介します。
文・構成 / コミックナタリー編集部
勝田文、J・ウェブスター「Daddy Long Legs」(集英社)
舞台を昭和初期の日本にリメイクして描かれる「あしながおじさん」
勝田文の短編集「Daddy Long Legs」に収録されている表題作は、アメリカの女流作家ジーン・ウェブスターによる小説「あしながおじさん」を昭和初期の日本の物語としてリメイクした作品。お金持ちの若旦那・辺見千尋は、賛助員として視察に行った孤児院でユニークな作文を書く少女・いつきを気に入り、彼女の後見人となることを決める。援助をする条件として彼がいつきに命じたのは、月に1度手紙を書いて寄越すこと。親しみを込めて彼に「あしながおじさん」という愛称を付けたいつきは、手紙を書きながら会ったことがない「あしながおじさん」への思いを募らせる。一方で、顔を知られていないのをいいことに女学校を見学に来た千尋は「あしながおじさん」としてではなく、いつきのルームメイト・純子のおじさんとして彼女の前に姿を現し……。
新井隆広、ダレン・シャン「ダレン・シャン」(小学館)
友を救うため人間を辞めた少年ダレン・シャンの悲しき運命の物語
少年ダレン・シャンとスティーブ・レナードは、お互いをかけがえのない存在だと思い合っている唯一無二の親友。町にやって来た異形のサーカス「シルク・ド・フリーク」を2人は見に行き、蜘蛛好きのダレンは、サーカスで飼われている蜘蛛を盗んでしまう。珍しい蜘蛛を自分のものにできたと喜ぶダレンだったが、その蜘蛛に咬まれた親友のスティーブが重体に陥る。解毒剤を求めるダレンに蜘蛛の飼い主クレプスリーが出した条件は、ダレンが人間を辞めバンパイアになることだった……。なお4月25日までの期間限定で、小学館eコミックストアをはじめとする各電子書店ではコミカライズ版「ダレン・シャン」が3巻まで無料配信されている。
藤原カムイ、上橋菜穂子「精霊の守り人」(スクウェア・エニックス)
「ロトの紋章」の藤原カムイがコミカライズする本格ファンタジー
川へと落ちた新ヨゴ皇国の第2皇子チャグムを助け、命の恩人として歓待を受ける女用心棒・バルサ。チャグム皇子の身体には「この世のモノではない何か」が取り憑いていること、それを恐れる帝が実の息子であるチャグム皇子の暗殺を企てていることを聞かされた彼女は、チャグム皇子を連れて逃げ、その命を守るという依頼を二ノ妃から受ける。チャグム皇子に宿ったものの正体とは、そして帝の放つ刺客からバルサは彼を守り抜くことができるのか……? 「ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章」も執筆していた藤原カムイによるコミカライズは、本格的なファンタジー描写が堪能できること間違いなし。